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コスト管理の達人 現場管理にすぐに役立つ10のポイント

ポイント10
コスト管理をはじめる上で
一番重要なのはルール作り。
まずは小さな一歩を

2015/11/26

コスト管理をはじめる上で一番重要なのはルール作り。 まずは小さな一歩を

スト管理を導入する際に、最初に取り組むべき重要なことは、ルールを作ることです。そして、作ったルールが特別な業務ではなく、日常業務の一部と認識してもらうことが必要となります。今号では、ルールを絵に描いた餅にしないための決め方を紹介します。

導入前に話し合いたいこと

会社全体で「共通認識」を持つ。
  • 目指すべき会社の将来像を共有する
  • 処遇の改善や経営の安定化など、コスト管理の目的を明確にする
  • 現場の目標利益率や日々の損益状況など、成果の評価指標を決める
管理するためのツールを決める。

手書きのコスト管理は時間が掛かり、あとで原因分析ができない等、活用性が乏しいため、パソコンを活用して全員が同じものを使うように統一します。パソコンを使ってコスト管理をしますが、あくまで管理するのはパソコンを活用する「人」であるということに意識を向けることが必要です。

  • 実行予算や日報のデータを集計・分析ができるツールとする。
  • 実行予算の予定数量・歩掛及び日報の出来高が反映できる工程表作成ツールとする。
  • 工事の精算時に、予定と実際を比較できるツールとする。
スケジュールと担当者を決める。

無理なく継続できるように、作成する担当者やスケジュールを事前に確認します。

  • 実行予算は工事着工前○○日までに作成する。
  • 日報入力は、毎日◯◯さんが取りまとめ工事部長へ提出する。
  • 工程表は、毎週の工程会議で担当工事分を報告する。

コスト管理をルール化するに当たっては、
視点1:各ステップのゴールを決める(最初から完璧を目指そうとせず、段階を踏んで進む)
視点2:監督さんに出来るだけ事務負担をかけない
視点3:経営者も監督さんも事務員さんもそれぞれの立場からコスト管理に関わる
の3つの視点で考える必要があります。

視点1:コスト管理のステップ(段階)と
それぞれのゴール(目標)を決めること

段階ごとの仕組みと目標(期日)の設定からはじめましょう

実行予算作成のルール

第1ステップ:数字を把握し継続して入力できる仕組みを作る。
(目標) ・実行予算のうち、直接工事費のみを工事着工前に作成する。
     ・日報を毎日入力してコストを集計できるようにする。

第2ステップ:単なる集計から効果的な集計方法へステップアップする。
(目標) ・実行予算(直接工事費+間接工事費)を工事着工前に作成する。
     ・日報入力は「出来高」と「コスト」の両面から集計できるようにする。
     ・一定の期間(タイムサイクル)ごとに損益確認を行う。

第3ステップ:次の工事に活かせるデータの分析を行う。
(目標) ・実行予算と実施コストを比較し、予算歩掛と実施歩掛を対比する。
     ・予定日報を入力し、明日の生産性の目標を明確にする。
     ・損益状況が日々把握できる体制を整える。

視点2:監督さんにできるだけ事務負担をかけない仕組みを整えること

監督さんは、積算システムや電子納品など事務負担が多くなっているうえに、コスト管理まで全て任せてしまうと、精神的に圧迫されてしまう可能性があります。導入前に監督さんの事務負担を軽減する体制について話し合いましょう。

事前に準備できる作業の例

  • 原価要素ごとに過去のデータからコスト管理の単価を用意する。
  • 社内労務費(各種保険料含む)や機械費(整備費含む)の単価を設定する。
  • 実行予算や日報入力を行う定形フォーマットや取引先一覧表を事前に作成する。
  • 社内勉強会を定期的に開催する。

視点3:経営者も監督さんも事務員さんもそれぞれの立場からコスト管理に関わること

現場の予算やコストを全社的に把握できる仕組みを作りましょう。コスト管理を監督さんに丸投げするのではなく、経営者も事務員さんもそれぞれの職務で関われることを明確にしましょう。

経営者の職務の例

  • 会社の経営目標にもとづき、コスト管理の目標を事前に示す。
  • 毎日の日報に目を通し、コスト管理の状況や進捗を確認し、褒めて、励まして、モチベーションを高める。
  • 監督さんや事務員さんの成果を評価し、処遇に反映させる。

事務員さんの職務の例

  • パソコンに不慣れな監督さんの補助として日報の入力を手伝う。
  • 請求書のチェックを日報から行い、監督さんは誤差のみを確認すれば足りるようにする。

コスト管理は建設業経営において極めて重要な課題です。しかしソフトウェアを導入するだけでは成果は得られず、ただ事務作業が増えただけということになりかねません。コスト管理をはじめるには、仕組みをしっかりと整え、その効果を評価し、社員のやる気につなげることが必要です。コスト管理は現場の問題ではなく、会社をあげての取り組みとする必要があります。

次号では、建設業の未来に夢と希望をもてるコスト管理の達人となる方法をまとめます。

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