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コスト管理の達人 現場管理にすぐに役立つ10のポイント

コスト管理の達人
~事務員編~ 第1回

2016/10/28

建設会社の2つのコスト管理を理解しよう

多くの建設会社の中でコスト管理(出来高や工事原価の把握)ができている企業は、それほど多くはありません。「何故、コスト管理をする必要があるのか」といえば、建設工事、特に土木工事では気象条件に左右されやすく、施工条件も現場によって毎回変わることが多く予測が難しいことがあげられます。そのため、利益の想定や工程の進捗が最終目標と乖離しないように定期的に確認することが重要課題です。

前シリーズの「コスト管理の達人~現場管理にすぐに役立つ10のポイント~」では、現場管理者の視点から見たコスト管理のあり方を中心に、事例を織り交ぜてご紹介させていたただきましたが、コスト管理の仕事は、何も現場管理者だけに限った仕事ではありません。企業の管理部門に所属する事務員さんもコスト管理の意識を持って業務に従事することで、コストの低減に大きく貢献することが可能です。そのような意味も含め、今回の「コスト管理の達人」は、現場管理者の視点ではなく管理部門である事務員さんの視点に立って、これらの人たちにも知ってもらいたいポイントを紹介いたします。

事務員さん(経理事務職員等)に求められるコスト管理とは何か?

何れの業界においても経理事務職員等に求められるコスト管理は「正確性」です。1円も誤差が生じないように集計結果を正しく表示することが求められます。しかし正確性を重視するあまり、スピードが遅くなり、集計が完了するまでに時間がかかりすぎているケースが多いように見受けられます。貴社の場合、月末締めの試算表を確定するまでに、現在どれくらい作業時間がかかっているでしょうか。建設会社の規模にもよりますが、月末締めの請求書などを反映し数字を確定するまでにかかる日数は優秀な会社でも半月遅れ、一般的には一月半遅れといわれます。

しかし、事務員さんのコスト管理の意識がこのような状況では、建設業で利益を上げていくことは非常に困難です。損益の結果を示す試算表の確定は、一日でも早く行うことが肝心であり、遅くとも翌月15日までには出来上がることが必要です。15日までとした理由は、請求書に基づく支払日までに余裕をもって管理できるメリットがあるからです。締日、支払日は会社ごとに異なりますが、月末締め翌月末払いの場合は、遅くとも15日くらいまでに、数値を確定できるようにしましょう。試算表を早急に確定することで、請求漏れや売上計上不足等がわかる場合もあり、先行管理が可能になります。

損益計算書や貸借対照表等は企業会計や税務のルールに従って作成しますが、建設業の場合、完成工事や未完成工事の振り分け等によっても、その時点での会社の状況を正しく表示することは難しく、事務員さんもスピーディに現場に係る数字の把握ができるようになることが今後求められます。

現場管理者に求められるコスト管理とは何か?

前シリーズでも紹介しましたが、もう一度、現場をマネジメントする現場管理者に求められるコスト管理についておさらいしましょう。現場監督に求められるのは、できるだけ短いサイクル(可能であれば日報によって毎日)で今日の売上と工事原価、工事の進捗がどのように推移しているかを把握することです。作業の種類が多岐にわたる建設工事では、現実的にこのコスト管理ができている会社はごくわずかであり、言い方を変えれば、日々コストを把握出来ている少数の会社だけが、大きな成果を出しています。

現場に求められるコスト管理は、戦略的な経営を行うための手段として現場の損益を常に把握し、分析、修正を行っていくことです。建設会社では、管理部門の事務員さんと現場の監督員が緊密に連携が取れるほど、このコスト管理の仕組みを構築しやすくなります。

現場の数字の把握

どちらのコスト管理にも重要なポイントは「売上高の把握」

建設会社のコスト管理を行う上で、最も難しいのは出来高=売上の計算です。売上高の計算をおろそかにすると今日の損益結果が変わってしまうため注意が必要です。売上高計上基準や計算方式を明確に示し、だれが計算しても同じ売上高となるように社内ルールをつくることが最初のステップになります。

売上高がわかるようになれば、原価の集計作業は、それほど難しい計算式はありませんので会社の損益の現状がわかるようになります。

まとめ:事務員さんも現場を把握し、コスト管理に積極的に関与しよう!

日々のコスト管理は、現場管理者としての重要な業務の一つですが、事務員さんも現場のことには一切関知しないといったスタンスではなく、経営全般の観点からも積極的に関与し、現場のことも把握するようにしましょう。

次回からは、事務員さんの取るべき実際の行動について具体的に紹介していきます。

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