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コスト管理の達人 現場管理にすぐに役立つ10のポイント

コスト管理の達人
~事務員編~ 第4回

2017/01/30

事務員さんの情報発信が会社を変える

設会社の「情報発信」というと、みなさんは何を想像するでしょうか?①主な得意先 ②施工事例・実績 ③お客様の評価といった “企業の強みや特徴”を周りのお客様や協力会社に知ってもらうことでしょうか?

建設会社では、まず事務員さんがお客様の対応を最初に行う場面が多いでしょう。現場監督さんにしかわからないことは取り次いだり、経営者に指示を仰いだりもしますが、その時に“自社の特徴やお客様に知っていただきたいこと”を理解し、その機会を逃さない“発信力”を身につけたいものです。事務員さんもそれらをしっかりと把握し、スムーズな受け答えができるとお客様との信頼関係を構築できます。コスト管理の観点からも、自社の得意とする工種を理解していると、そのような工事を求める施主が現れた時の「情報発信」は自ずと変化し、受注機会の増大ひいては利益拡大に貢献できます。

今号では事務員さんの「情報発信」について、具体的な方法や効果について紹介します。

情報発信力アップのための3つのポイント

情報発信力アップのための3つのポイント

(1)お客様が知りたいことを事前にまとめ、迅速な対応を心がける。

建設会社にとってのお客様とは、官公庁や元請企業、民間工事を発注する一般企業や個人顧客および協力・提携先となり得る企業等が考えられます。それぞれの相手先や内容について「お客様が知りたいこと」を事前にまとめておくと、いざという時に慌てずに説明することができます。

①元請企業、協力・提携企業が知りたいことはなにか?
どのような施工を得意とするのか?これまでの施工実績は?規模や特徴など取引するうえで信頼できる企業であること、また企業としての今後の「ビジョン」や経営方針など経営者の「人となり」を公開することで、より興味を持つ企業も増えます。会社案内として準備しておくとよいでしょう。

②一般の個人顧客が知りたいことはなにか?
建設会社(特に土木会社)は、公共工事を請負う会社という印象が強く、一般家庭の小さな工事などは頼みづらいというイメージを持つ方が多いようです。しかし、住宅回りの仕事だけをみても、造成・下水道工事・ブロック積みや舗装などたくさんの工事があります。自社で施工可能な工事や提案事例などをまとめて一般顧客にPRすると、より地元に密着した企業イメージ構築にも役立ちます。近隣の住居を見渡し、自社でどのような施工が可能かどうかを検討し、提案事例集などとして事前にまとめておくとよいでしょう。

③よくある質問はなにか?
価格や施工手順、施工サンプルや注文方法等お客様から頻繁に受ける質問がどの企業にもあると思います。それらの質問についてQ&Aを事前にまとめておきましょう。施工に関することで専門的なことは部門担当者に任せるとしても、ファーストクエスチョンについては答えられるものも多いはずです。単なる取り次ぎだけが事務員さんの役割ではなく、可能な範囲で顧客への素早い情報提供を心がけ、「次の質問へつなぐ」対応がお客様の信頼獲得につながります。また、質問をまとめることは、社外への情報発信だけではなく社内で共通の認識をもつことにもつながり、新入社員教育などにも利用できるでしょう。

(2)情報発信するための方法を考える。

インターネットの利用者数及び人口普及率の動向

インターネットの利用者数及び人口普及率の動向

(出典)総務省「平成27年通信利用動向調査」

①ホームページ、ブログなどインターネットを活用する。
インターネットの利用者数は平成27年末に10,046万人、人口普及率は83.0%(総務省「平成27年通信利用動向調査」より)です。スマートフォンやタブレットの利用者も年々増加する中で、自社名を検索した時に「ヒットしない」ということは、受注の機会損失になります。なぜなら買い手は一方的に売り込まれるのを嫌がり、購入前(発注前)にインターネット等を通じてどのような企業かを調べる傾向がとても強くなったからです。企業情報を広く公開し、魅力を知ってもらうことは非常に重要です。以前は、専門知識がないとホームページの開設も困難でしたが、今は無料のツールやサービスも充実しており、パソコンの入力ができればスタートできます。そしてホームページやブログをスタートさせた後は定期的、継続的な情報発信を心がけましょう。

②メールを活用する。
現場監督さんに代わり事務員さんが協力会社や施主さんにメールを送信することもあるでしょう。過剰な売り込みは嫌われますが、自社のニューストピックや近況など、署名と共に送る数行の情報発信は受け取る側も関心を持ちます。日常業務での少しの工夫が情報発信につながることを意識して、ぜひ実行してみてください。

③通信誌・チラシを作成する。
やや古めかしい手法に感じられるかもしれませんが、紙による通信誌、チラシ等のポスティングも効果があります。A4サイズ1枚程度にまとめ、定期的に社内の情報を発信することに取り組んでみてはいかがでしょうか。最近のトピックや行事等を掲載し、地域住民にとって役立つ情報を盛り込み、なるべく写真を添えてビジュアルに作成してみましょう。長い時間をかけて美しい1枚を作る必要はありません、「定期的」に「リアルタイム」で作成することがポイントです。継続は力なり。自社の名前や身近な施工例を継続的にPRすることで地域住民の意識に刷り込まれ、新たな民間顧客を獲得できる可能性があります。

事例:新聞折り込みで毎月「笑顔通信」を配信
毎月両面1枚の「通信誌」を新聞折り込みで5年以上配布している建設会社があります。表面には自社の近況や事務員さんが女性向けの生活の知恵(お料理レシピ等)を載せ、裏面では住宅周りの施工例を写真付きで施工のビフォーアフターを紹介しています。公共工事だけを行い地域への情報発信をしていなかった頃は、同社の名前を知る一般顧客はほとんどいませんでした。実際に効果が出るまで半年以上かかりましたが、今では民間のリピート工事が年中絶えません。

通信誌・チラシを作成する。。

通信誌・チラシを作成する。。

(3)「すぐにできる」ことからはじめてみる。

建設会社には「情報発信」が苦手な企業が多く、例えば、
・ホームページは作成しているものの、開いてみると更新されている様子がない。
・メールのマナーに欠け、署名や連絡先などが記載されてない。
・どんな工事を得意とするのか、社員や限られた関係者にしかわからない。
・公共工事が中心なため、そもそも情報発信自体の必要性を感じていない。
などがあげられますが、思い当たることはありませんか?
自社がどのような企業なのかということは、公共工事においても初めての取引の際には必要となりますし、民間工事の受注を増加させたいと思うなら「情報発信」は必要不可欠です。しかし「情報発信」はすぐに大きな効果が出るものではありませんし、すべてを一人でできるものでもありません。まずは事務員さんが今できることから始め、徐々に「情報発信」の量と質を高めていきましょう。

まとめ:事務員さんにできる情報発信で、工事の受注機会を増やすことができます。

建設会社では、事務員さんに情報が集まります。各工事の利益率、関係各社からの発注率、取引量の多い企業情報、最初の電話問い合わせなど、それらをただ集計・伝達するだけでなく、情報発信に活用するとよいでしょう。建設会社において利益を上げる手段は ①完成工事高(売上)を上げる ②工事原価を下げる=生産性を上げる ③一般管理費(運営するための固定費)を下げる ことが大部分を占めます。情報発信力をつけることは、特に①完成工事高(売上)を上げることへの一助となることは間違いありません。ぜひ実践してみてください。

次回は、コストを徹底的に「見える化」する仕組みづくりについて紹介します。

原稿協力

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