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建設現場の安全管理とマネジメント 現場で事故を起こさないための現場管理とマネジメントを学ぶ

第1回
建設業の形だけにならない
安全管理について(1)
~建設業は危険である

2013/12/20

はじめに

設業に従事している関係者は、日常の安全管理について日々真剣に取り組んでいる。しかし他産業と比較すると格段に多い災害が発生している。他のオートメーション化された工場等では、フールプルーフ(誤操作を避けるために、設計段階で安全対策を施すこと)、フェールセーフ(あらかじめ事故や操作ミスを想定し、被害を最小限になるように設計しておくこと)等への対策が容易に行えるが、建設業は屋外での作業が多く、大自然の中でも都会でも作業が行われる。天候にも左右されるし、現場が日々変化していく。ここに他産業と比較して安全対策が取りにくい現状がある。しかし、この危険な産業に働く者だからこそ事故・災害防止に最大限の努力を図っていかなければならない。

日常の安全管理は、マンネリ化しがちで、ここに「形だけの安全管理」になりがちな原因がある。安全管理を行うものは、マンネリ化しないように作業員と一緒に考えていかなければならない。管理者自らが考えることも大切であるし、他で行われている良い安全活動に目を向けることも必要である。

これから“建設業がいかに危険であるか”を統計等で確認することから始めて、数回に分けて「形だけにならない日常の安全管理」の実例等を紹介していきたい。建設現場で働くみなさんに何か一つでも参考になれば幸いである。

1.災害統計による危険度の把握

設業における東日本大震災関係を除いた平成24年の休業4日以上の死傷者数は、22,851人で、これは全産業の20.2%を占める。そして死亡者数では、東日本大震災関係の災害を除くと367人となり、これは全産業の33.6%となっており、建設業に従事する就業者数が全産業に占める比率の約8%であることと比較すると建設業がいかに危険な産業であるかがわかる。以下に統計上からの災害の傾向を示す。

  • 資料1 死傷者数の推移資料1 死傷者数の推移
  • 資料2 死傷年千人率の推移資料2 死傷年千人率の推移

2.死亡者数の発生状況

1 工事別(土木・建築・設備)死亡者数
資料3 工事別死亡者数の推移資料3 工事別死亡者数の推移

工事別死亡者数は、昭和50年から全体に減少傾向にある。土木と建築と比較すると、昭和50年は、土木の比率が多かったが、最近はほとんど同じような件数となってきている。(資料3参照)

2 災害種類別死亡災害発生状況
資料4 建設業における工事の種類・災害の種類別死亡災害発生状況(平成24年)資料4 建設業における工事の種類・
災害の種類別死亡災害発生状況(平成24年)

死亡災害を工事の種類別にみると、墜落災害が最も多く、全体の42.8%を占めている。次に建設機械等による災害が12.5%、自動車等による災害が10.4%、続いて飛来・落下による災害、倒壊による災害、土砂崩壊等になっている。土砂崩壊では上下水道工事での発生が多く、特に浅い配管工事等で多く発生している。掘削深さが浅いので安易になりがちである。油断せず安全確保に努めることが必要であろう。また墜落災害と建設機械等との比較を工事別でみてみると、建築と設備では、墜落災害が圧倒的に多いが、土木は建設機械等による災害と墜落災害がほとんど同じである。これが土木の特徴である。

3 公共工事による事故の種類別発生状況(国交省まとめ)

資料5 事故の発生状況(事故の種類別)資料5 事故の発生状況(事故の種類別)

平成8年1月~平成13年12月までの事故の種類別の実績値であるが、墜落事故、重機事故、交通事故、飛来・落下事故で全体の72%を占めている。

以下にそれらの事故のうち上位の三つの事故について、分析結果をグラフ等で示す。

(1) 墜落事故

墜落事故発生場所は足場からが約30%を占めている。また発生原因としては安全帯未使用によるものが約44%を占めている。行動パターン別では足場の解体時が最も多い。(資料6参照)

資料6 墜落事故の分析図資料6 墜落事故の分析図

(2)  重機事故

重機事故では接触によるものが最も多く、約45.9%を占めており、要因別ではヒューマンエラーによる事故が多くみられる。また重機との接触事故では重機後退時に発生している事故が約49%を占めている。(資料7、資料8参照)

  • 資料7 重機事故の分析図資料7 重機事故の分析図
  • 資料8 作業半径立入による接触事故発生状況資料8 作業半径立入による接触事故発生状況

資料9 交通事故の分析図資料9 交通事故の分析図

(3) 交通事故

交通事故は、一般車両からのもらい事故がもっとも多く、約42.6%を占める。交通事故の要因も不注意によるものがほとんどである。(資料9参照)

以上より、どのような災害が多く発生しているのか、建設業がいかに危険か等がわかる。これらのことを踏まえて建設業に従事するものとして“事故災害の防止”に向けて真剣に取り組んでいかなければならない。

次回から「形だけにならない日常の安全対策」等について、具体的に記していきたい。

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