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話題の現場

東京都市計画道路環状第2号線整備に伴う
首都高速八重洲線高架橋(約34m)の
一括架設工事について

2013/06/20

(写真提供:日刊建設工業新聞)(写真提供:日刊建設工業新聞)

首都高速道路の現状

1964年の東京オリンピック開催に合わせるべく急速に整備された首都高速は、供用後50年を経る区間も多く、また交通量が当初の予想を超えて増大し、過積載車両の通行も跡を絶たないことから、高齢化した区間の大規模修繕や更新が大きなテーマになっている。

首都高速道路の再生と更新に関する現状は、すでに特別レポートとして詳細を記しておりぜひ確認いただきたいが、区間によっては今の構造物を新しい構造物に取り替える必要が指摘されている。

首都高速八重洲線と東京都市計画道路環状第2号線

状2号線は湾岸域の江東区有明を起点とし、中央区・港区などの都心を経て千代田区神田佐久間町を終点とする全長約14kmを結ぶ「都市計画道路」であり、このうち豊洲~虎ノ門区間が長く未整備であったが、計画決定後60年を経てようやく全線完成されつつある。

環状2号線(豊洲~虎ノ門区間)の整備により、
① 臨海部と都市部を結ぶ交通・物流ネットワークの強化
② 臨海地区の避難ルートの多重化による防災性の向上
③ 並行する晴海通りの渋滞緩和など地域交通の円滑化
が期待されている。

この環状2号線が汐留を地下構造で通過することとなり、既存の首都高速・八重洲線の橋脚が支障となるため、平成24年7月より八重洲線の通行止めを行い、高架橋を撤去し橋脚を新しい位置に再構築したのち、高架橋を再度架設することとなった。

八重洲線の橋梁架け替え工事について

4回にわたる施工ステップ4回にわたる施工ステップ

都高速道路 株式会社は、平成25年2月から9月にかけて橋桁を架けることとしており、この期間中に多軸台車を活用した一括架設方式を4回行う予定である。

この工事は老朽化対策で行われたものではないが、供用中の橋を撤去して新しく架け替えるという点で、来るべき「大規模更新」の参考例になるものと思われる。今回、4月13日(土)の深夜から早朝に架けて行われた架設工事を見学する機会を得たので、以下の3つの視点から報告する。

1)工期短縮の試み

首都高は当初の工期を20ヶ月としていたが、これが18ヶ月に短縮されている。これは、2台の多軸台車を同時使用し、連続して一括架設を行うこととしたためで、2台の多軸台車上で桁の地組を行うにあたり、隣接して施工している東京都の工事と施工ヤードの調整が取れたことが大きかったとのことであった。

また、多軸台車は全国で約40台あるが、これを今回は4両連結したことで約150tの橋桁の移送を可能にしたことも工期短縮につながった。橋桁は現地の施工ヤードで組み立てられ、多軸台車を活用して一括して架設された。

2)安全の確保

今回架設された桁は、北側端部が4月から9月まで約半年間、架設ベントに据え付けられた状態となる。一方、この架設桁の真下は海岸通りであり7万台超/日の交通があることから、安全性について細心の注意を払われてる。具体的には、架設用ベントの設計を通常の本体構造物と同様の安全率を用いて設計している。さらに固定用ジャッキのほかに固定用ロッドもセットして、安全対策に万全を期している。

3)街路交通への影響を最小化

架設時に実際に現場で行われた交通規制図の通りである。海岸通りは下り車線(横浜向き)は、汐先橋交差点で右折禁止となっただけであり、上り線はさすがに同交差点への進入は禁止されたものの交差点のすぐ手間で左折ができるようにされており、わずかの迂回で済む工夫がされていた。

さらに実際の規制エリアの外側(概ね800m範囲)から交通案内員が配置されており、街路交通への影響が最小となるよう最大限の努力が取られていた。架設工事に従事した作業員が約40名のところ、交通誘導にあたった作業員は120名にのぼったとのことである。

また、この交通規制は7日前から看板(横断幕は1か月前から)で周知されており、特に現場に近い築地市場関係者には、1か月前に汐先橋交差点の通行止め情報のリーフレットが配布されている。そして実際の架設は、休市日にあたる日曜日0:00~5:00での実施となっていた。

ところで、桁を支えるベントは図のように門型をしており、桁を上からつり下げる構造となっている。

これは、通常のベント架設のようにベントに桁を載せる方法をとると、海岸通りの車線数とその建築限界を確保するために、桁高さを最終高さより高い位置にしておく必要があり、桁を閉合した後、最終位置へのジャッキダウンが必要となるため、再度の通行止めの回避や、施工の安全性も合わせて考えて採用されたものであった。また、門型ベントの足場は海岸通りの中央分離帯と交通島が活用されていた。

このような様々な工夫によって、現場では全く混乱なく安全に作業が進められていた。

  • 当日の交通規制

    当日の交通規制

  • 門型のベント図

    門型のベント図

取材協力

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