ConCom 会員ログイン

ConCom 掲示板

こんなときはどうしよう? 今さら聞けないこんなこと これって正しいの?

建設現場で直面する課題、日ごろの作業の疑問、資格試験の相談など。みなさんで盛り上げてください。

掲示板を見る

建設産業図書館の優待利用方法 ConCom会員限定での優待利用です

お役立ちリンク集 日々の作業で使える情報へ一発リンク

ご意見・お問い合わせ ConComへの要望・ご質問はコチラから

トピックス 建設業界で話題の出来事をConCom独自の視点でご紹介

原子力災害復旧工事の現場で活躍した
『次世代無人化施工システム』

2013/03/21

無人化施工の概要図無人化施工の概要図

人化施工とは、ラジコン装置などを取り付けた建設機械を、遠隔地にいるオペレーターが映像などを見ながら操作するシステムのこと。平成6年に「雲仙普賢岳試験フィールド事業」で行われた、土石流発生後の遊砂地等における工事が本格的な無人化施工の始まりです。

今回取材させていただいた「建設重機10台を同時に遠隔操作できる無人化施工システム」は、光ファイバーやメッシュ型無線LANを用いたネットワークを構築し、約500メートル離れた場所から解体用重機8台とクローラクレーン2台を同時に遠隔操作する次世代の無人化施工システムです。人間が立ち入ることのできない、東京電力福島第一原子力発電所第3号機の原子炉建屋において、瓦礫解体・撤去工事に採用され、施工した鹿島建設 株式会社のこのシステムは、平成24年の『ロボット大賞』の優秀賞、『建設施工と建設機械シンポジウム』の論文賞を受賞しました。

今回のトピックスでは、「東京電力福島第3号機原子炉建屋カバーリング工事」の副所長として、このシステムの開発・実装に携わった鹿島建設 株式会社の領木紀夫さんに、当システムの概要とオペレーションの課題、今後の可能性について伺いました。

まず、このシステムの特徴を教えてください。

このシステムの一番の特徴は、建設重機を同時に10台遠隔操作できることです。作業エリアを囲むように設置した4基の無線局と光ファイバー網、そしてこれらと現場詰所を結ぶ無線LANのネットワークを構築しました。これによって、施工の現場と操作を行う詰所の距離を大幅に広げることができました。このシステムを活用すれば、無線LANの延長には制限はありませんので、もっと離れた場所からの機械操作も可能です。

鹿島建設/領木氏鹿島建設/領木氏

機械化施工に携わる「オペレーターの能力」についてどのようにお考えですか?

解体作業には非常に繊細な動きが求められます。ですから、オペレーターの採用にあたっては、重機作業を専門にしている会社の協力を得て、「経験」と「新しいことに対するやる気」という条件で派遣してもらいました。

オペレーターの方々にはシミュレータを使って訓練をしてもらいましたが、もともと重機の経験者ですので予想以上に馴染むのが早かったと思います。大体、二週間程度で操作の感覚は身についたのではないでしょうか。特に優秀なオペレーターの方には特殊な作業を担当してもらいましたが、年齢などは関係なかったように思いますし、それほど個人差はなかったというのが実感です。むしろこのシステムでは、機械を操作するオペレーターと、オペレーターの脇に座ってオペレーターが求める画像を操作画面に表示するサポーターとの呼吸が重要だったと思います。オペレーターがどんな画像を求めているか、サポーターが瞬時に「あうんの呼吸」で判断できないと、正確かつスピーディな作業はできませんから。

オペレーターの操作風景オペレーターの操作風景

システムとオペレーターのインターフェース部分で工夫した点は何ですか?

実際に重機に乗って作業するのと違い、『音』や『揺れ』に関する情報がないことですね。オペレーターは重機の揺れや振動、傾きといった情報を五感を駆使して集めて、操作の限界を判断するわけですから、その微妙なズレというかギャップを埋める必要がありました。

そこでこのシステムでは、重機に複数のカメラを取り付けました。通常の現場では体で感じている重機の傾きは、その重機を外から俯瞰で見るカメラの画像等で確認できるようにしました。風の向きや強さも、重機に風速計を設置することで把握しました。また現場で発生する音についても、そのままマイクで拾って操作室に流しました。

今後、このシステムはどのような工事で活用できると思いますか?

カメラが設置できる場所であれば、このシステムは展開可能です。無線LANのネットワーク構築も時間を要するものではなく、むしろ重機の手配の方がクリティカルな問題だと思います。人的条件でいえば、先ほど話したように、画像を映し出すサポーターと機械を操作するオペレーターの呼吸が大事で、個々の作業に特別の能力を求めることなくできると思います。

参考文献
取材協力

PDFファイルをご覧になるには、Adobe® Reader®がインストールされている必要があります。インストールされていない場合は左のアイコンからダウンロードが可能です。

関連記事

2017/09/28

全国各地で実施される『建設技術展示会』

今年も建設技術の展示会が開催される時期となりました。各展示会では「生産性革命」...

2017/08/30

建設発生土のマッチング ~建設発生土の官民有効利用の試行マッチング~

国土交通省で平成26年9月に策定した「建設リサイクル推進計画2014」において新たに取り組むべき重点施策の一つとして...

2017/07/31

「新設コンクリート革命」出版記念セミナー

『新設コンクリート革命~長持ちするインフラの作り方~』が3月に出版されました...