2023/08/05 10:24:12
普通コンクリート打設後、どんなにシッカリと養生しても
ヘアークラックが発生します。
発注社側よりヘアークラックが発生しないようにと指示がありますが
普通コンクリートでは、必ずヘアークラックは発生しますと
説明しても理解されません。
表現が悪いですが、無知な発注社の方々でも簡単にわかるように
ヘアークラックについて説明をお願いします
どんな構造物のどこに発生したどんなクラックなのかが分からないことを前提に、クラックに関する一般論として、回答します。
コンクリートは、温度や湿度(の変化)によって乾燥したり、伸びたり縮んだりするので、これがクラックの原因になります。
大気中で打設されたコンクリートは、気象条件にかなり影響を受けて、乾燥したり、伸びたり縮んだりするので
クラックを完全になくすことは非常にむずかしく、有害でないクラックに制御することが重要と考えられています。
発生したクラックでも、その発生原因や発生状況によっては有害でない場合も多いので、
個別に状況を確認して判断する必要があると思います。
ご参考になれば幸いです。
ひびわれの要因として
材料面から、①単位水量の多い軟練りコンクリート(分離・沈み)の採用。②乾燥収縮。
施工面から、①著しく早い打込み速度。②急速な乾燥(日照、風、湿度不足)。
③養生不良(早期乾燥、湿潤不良)。④マスコンの場合、コンクリートの水和熱による温度応力。⑤支柱の早期除去。
などがあげられます。
セメントと水が化学反応を起こす際に反応熱が生じます。これを水和熱と呼びますが、この温度上昇により温度ひび割れが起きます。
水和熱の低いセメントを用いてみてはいかがでしょう。また、単位セメント量をできるだけ小さくしたり、材料をあらかじめ冷却することで対処することができます。
セメントの乾燥収縮が原因の場合、セメントの種類を変える(フライアッシュセメントB種、中庸熱セメント)ことによりひび割れを防ぐことが出来る場合があります。
養生はしっかり行っているとのことなので、他の対策も実施してみてはいかがでしょう。
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