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2022/07/01
著者/田村 喜子
出版社/鹿島出版会
発行日/1990年10月10日
ISBN/4306093166(9784306093164)
定価/1,800円+税
新潟県を流れる信濃川。洪水により幾度も被害を受けてきた越後平野を守るため、13年もの歳月をかけた難工事の末に大河津分水路に通水が開始されたのは1922年(大正11年)8月25日。今年で通水100年を迎える大河津分水路だが、通水5年後には未曾有の事態に直面していた。
本書「物語 分水路~信濃川に挑んだ人々」は、1927年(昭和2年)6月24日、分水路に設置された最も要の施設である自在堰が突如陥没したところからスタート。自在堰に代わって新たに可動堰を設置することとした「補修工事」の工事主任として、現地で陣頭指揮をとり、わずか4年で完成させた内務省の土木技術者、宮本 武之輔(みやもと たけのすけ)を主人公とした本書は、分水路設置の歴史的背景、周辺の文化風俗を紹介しつつ、自在堰陥没から可動堰の完成までを、主人公の「日記」を元に記したノンフィクション小説。緊迫したシーンの続くなかで、一人の官僚の土木技術者としての矜持が随所に記された必読の一冊。
※当著は「建設産業図書館」にも蔵書があります。
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