4)打設準備(型枠・鉄筋組立等)
2013/03/21
工事内容 |
工場内の大型水槽 底版厚800mmのコンクリート構造物 |
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大型水槽の底版コンクリート部の上面、下面それぞれに2方向の主鉄筋を配置し、さらに上面部、下面部の主鉄筋を連結するせん断補強筋を組み立てたが、本来一番外側の主鉄筋にかけるべきせん断補強筋フックを内側の主鉄筋にかけて鉄筋を組み上げてしまった。
せん断補強筋組立の誤りは、コンクリート打設前の配筋検査で判明した。
原因は、加工図が間違って作成されその通りに作業が進んだことにある。せん断補強筋の役割にはせん断破壊に抵抗するという役割とともに、主筋相互を連結して外力の分散を図ったり主筋間の間隔を保持するなどの役割があるにも拘わらず、加工図に示されたせん断補強筋の長さが上面、下面それぞれの内側の主鉄筋にかける寸法で計上されていたため、現場担当者は内側の主鉄筋にかければ良いと判断しそのまま施工してしまった。
対処方法として、対象部分のせん断補強筋をすべて解体し、正しい寸法のせん断補強筋を加工、補強筋のフックを外側の主鉄筋にかけて組み直し、コンクリートの打設を行った
鉄筋コンクリートを構成する鉄筋にはいくつかの種類があり、その役割に応じて組み立て方法にもそれぞれに規定があることを設計、作図、現場の各担当者に指導、徹底した。
また、設計、作図、現場の各段階で不整合に気付いた場合や少しでも不明な点がある場合には、必ず関係者へ確認するよう徹底した。
[監修・文 ConCom事務局]
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