
2)盛土・軟弱地盤
2013/11/20
軟弱地盤対策工の盛土補強工法は、施工も容易で、材料の高強度化によりコストも軽減されてきている。ただし、あくまでも補強材の敷設範囲を通るすべりに対して有効であり、今回の事例のように盛土の荷重により基礎地盤の支持力破壊が生じ、盛土全体が流動化する場合には効果はない。このため、基礎地盤の無補強時に安全率がFs=1.0を下回る場合には、他の軟弱地盤対策工を併用し安全率Fs=1.0を確保し、不足する抵抗力を補強材で補助することが必要となる。また、このような非常な軟弱地盤では圧密沈下対策を行うことが多く、圧密促進工法と緩速施工を併用することで、基礎地盤の圧密による強度増加を期待できる。
施工においては、動態観測により、松尾・川村の方法(S-δ/S管理図)において軌跡が右方法へ向かっていないか、δ/S(盛土のり尻の水平変位/盛土中央の沈下量)が0.5を超えていないか、また、栗原・高橋の方法(Δδ/Δt法)で1日あたりの水平変位量が1.5cmを超えていないか等、定量的な安定管理によって未然に破壊を防ぐことが可能である。
なお、管理基準値に近づきそうな場合には盛土施工を一旦休止して、対策を検討、施主に提案することが重要である。
編集委員会では、現場で起こりうる失敗をわかりやすく体系的に理解できるよう事例の形で解説しています。みなさんの経験やご意見をお聞かせください。
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