集合住宅は気密性が高いので、壁の各所に換気口を設けています。換気口を取り付ける位置に、躯体工事中にスリーブを入れておきます。スリーブ回りは漏水の弱点になりやすいので、シーリングで防水しています。

• 躯体のスリーブ孔
• スリーブ回りのシーリング

換気口の蓋をベントキャップと呼び、ベントは空気・煙・蒸気などを抜くための通気孔いう意味です。

• 外壁面のベントキャップ
  

  外壁面では雨水などが入らないようにカバーを付けて、周囲をシーリングしています。

• ファイヤーダンパー
  

  防火区画を貫通するダクトには、防火用のダンパーが付いています。火災時にヒューズが熱で溶けてダクトをふさぎます。

• 器具取付後
  
• 換気ガラリ
  

  換気口は開閉ができるようになっています。

分譲集合住宅の住戸では、空調機が設置できる取付下地、コンセント、配管用スリーブなどを準備し、機器は居住者が購入する形式が一般的です。管理人室、集会場などの共用部では空調機を付けておくこともあります。

• 空調機工事1
  

  空調機はスラブからボルトで吊ります。振動が伝わる恐れがあるので、ＬＧＳなどのボルトと兼用しません。

• 空調機工事2
  

  ＬＧＳの開口補強を行い、ボードを開口に合わせて切断します。

• 空調機工事3
  

  カバーの取り付けを残して、設置を完了します。

• 空調機工事4
  

  仕上工事後にカバーを取り付けて完成しました。

共用部の室外機は屋上に設置し、パイプシャフト経由して、下階の空調機と接続しています。

キッチンの設備工事は、ダクト工事、保温工事、給排水工事、ガス工事、電気設備工事が関係しています。工事の流れを説明します。

• 1.キッチンのダクト・保温
  

  レンジフードの部分は、4本の吊りボルトが設置されています。

• 2.レンジフード部分
  

  ダクトが施工されて、保温材が巻かれています。

• 3.レンジフードの取付け
  

  ボードが張られ、クロスの下地処理（パテ処理）が終わっています。

• 4.レンジフードの完成
  

  クロスが張られ、レンジフードが取付けられました。

給排水、ガス、電気の配管は、床の墨どおりに配管されています。同じタイプの住戸は、同じパターンで配管しています。排水管は太い方がシンクで、細い方は食器洗い機です。

• キッチンの配管（左側）
  
• キッチンの配管（右側）
  

• キッチン完成
  

  左からシンク、食器洗い機、ガスレンジが並んでいます。

• 給湯のパネル
  

  ユニットバスの給湯、追炊きもこのパネルできます。