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現場の失敗と対策 このコンテンツは現場で働く皆さんの参考としていただきたくよう、実際の施工にあたっての失敗事例と対策を記載したものです。土工事、コンクリート工事、基礎工事の3分野を対象として事例を順次掲載していきますので参考にしてください。

コンクリート工事打設中(コンクリートの特性とクラック)

コンクリートスラブ表面に格子状のひび割れ

2013/06/20

工事の概要とトラブルの内容

図1 平面図 主鉄筋の上部にクラックが発生

図1 平面図 主鉄筋の上部にクラックが発生

水のポンプ所を築造する工事で、1月に地下一階の壁スラブコンクリートを打設した。スラブの面積は750m²である。生コンクリートの打設が完了したのが夜の7時となり、気温が低いためコンクリートが凝結せずブリージング現象が見られたが、左官が夜中の11時過ぎに金コテ仕上げを開始した。

翌朝、コンクリートの打設個所を点検すると、格子状にクラックが入っているのが数個所で発見された(図1)。

原因と対処方法

図2 クラックの発生メカニズム

図2 クラックの発生メカニズム

生コンは型枠の中に打ち込まれると、砕石などの骨材が沈下し練り混ぜ水が上昇する(いわゆる「ブリージング」)ことがある。今回の工事のようにスラブに組み立てられた鉄筋の直上部では骨材の沈下が抑制され、鉄筋のない部分では沈下が進行するので、このブリージング現象の進行の差によって、鉄筋の直上部にクラックが生じる(図2)。通常はこのクラックはコテ仕上げの段階でつぶすことになるが、今回の事例では寒さのためブリーシングが進行が遅くまだ進行中の状況でコテ仕上げを行ったため、クラックが発生したと考えられる。

クラックの幅は0.2mm以下であったが、水密性が要求される構造物であったため、クラック部をUカットして、エポキシ系樹脂でコーキングした。

同様の失敗をしないための事前検討・準備

コンクリート構造物の品質はクラックの程度に大きく左右されるが、クラックの発生はコンクリートの物性上、避けることの難しい現象でもある。

スラブコンクリートの打設では発生したクラックはコテ仕上げでつぶすことになるが、コテ仕上げの時機は、ブリージングが進行している状況では早すぎるし、コンクリートが硬化した後では遅い。このタイミングの判断を左官任せにしないで、監督員は、配合設計、予想される気温、スラブ厚等からあらかじめそのタイミングを想定しておく必要があり、さらに実際の作業の進行状況に応じて、適切に指示する必要がある。

事例は冬だったが、夏場はブリージングが早く進行するため、コテ仕上げのタイミングは早くなる。また、冬期の打設の場合は、ブリージングの発生を防止するために生コンクリートの配合設計時に単位水量を小さくすることもクラックの発生防止に有効である。

「現場の失敗と対策」編集委員会

現場でよくある失敗例をより体系的に理解できるよう、編集委員会を設置し「現場の失敗と対策」をバージョンアップしました(2013年6月)。 皆さんの業務の参考としてください。みなさんのご意見をお待ちしています。

編集委員会の詳細を見る

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