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現場の失敗と対策 このコンテンツは現場で働く皆さんの参考としていただきたくよう、実際の施工にあたっての失敗事例と対策を記載したものです。土工事、コンクリート工事、基礎工事の3分野を対象として事例を順次掲載していきますので参考にしてください。

コンクリート工事2)打設中(締固め)

コンクリート打設計画の不備によるジャンカの発生

2013/04/22

工事内容 防液堤の築造工事
標準断面 図参照
壁厚:1.2m(控え壁部2.1m) 高さ:5.8m
1ロットあたり延長:240m
1ロットあたり使用コンクリート量:約1,600m3

工事の経緯とトラブル発生の様子

液堤の1ロットを6班に分け、さらに各班は1層あたり50~70cmの層厚で10層に分けてコンクリートの打設を行った。
養生後に脱型を開始したところ、1.0mから2.8mの高さの位置で約21mの延長にわたってジャンカが発生していることが確認された。

原因と現地で取った対処方法

事前の打設計画では、作業量を考慮して既述のような班分けを行うとともに班内でも筒先グループとバイブレーターグループを明確にしてのぞんだにもかかわらず、ジャンカが発生した原因としては、今回のような連続打設にあっては、筒先班、バイブレータ班それぞれの打設作業に要する時間差が蓄積される傾向となり、バイブレータ班の締め固め作業に負荷がかかったことが考えられる。また、一回あたりの打設の層厚管理が十分でなく、計画より多くのコンクリートが打設された回があったこともバイブレータ班の締め固め作業が不十分となった原因と考えられる。

対策としては、コア調査を行いジャンカ深さと範囲を特定したのち、不良箇所外周部をカッタで目地入れ、ジャンカのない健全な部分ができるまで人力ではつったのち、無収縮モルタルで補修するなどした。

今後の対応方針等

作業の特徴を踏まえ、必要に応じてバイブレータマンと作業の進捗状況を現場で目視し進行管理する打設管理者を通常配置基準より多く配置することとする。

さらに、バイブレータ班がバイブレータを下層に確実に10cm差し込み締め固めができるよう、層厚管理も徹底する。

[監修・文 ConCom事務局]

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